20代から30代の若い女性で顎関節症になる人が増えています。顎関節症に見られる主な症状は三つあります。一つ目は口を開けようとすると顎の関節やこめかみあたりが痛い、という症状です。二つ目は口が開けづらい、三つ目は、口を開けたり閉じたりするときに顎関節のあたりで「カクン」という音がする、という症状です。そのほか、食べ物がよく噛めない、食事中に顎が疲れてくるなどの症状があります。重症化してくると、めまいや肩こり、指や腕の痺れ、歯や舌の痛みなどさまざまな症状が出るようになります。

顎関節症になる原因はいろいろありますが、代表的な原因は上下の歯の噛み合わせが悪い、歯を食いしばる癖がある、歯ぎしりをするなどで、これらは顎に負担がかかります。長時間スポーツをする人は歯を食いしばることが多いので、顎関節症になりやすいといわれています。またスマホやパソコンを使う人のなかに顎関節症になる人が増えてきました。スマホやパソコンを使うときはどうしても前かがみになり、顎関節や周辺の筋肉に負荷がかかるのです。またストレスが大きい人が顎関節症になりやすいことがわかっています。急激にストレスがかかると全身の筋肉が緊張するうえ、歯を食いしばる癖のある人は顎関節に大きな負担がかかります。仕事で人前でプレゼンテーションをする、就活で面接を受けるなど緊張がかかることが原因となるのです。

顎関節症を防ぐには、まず歯科医院で歯の噛み合わせを診てもらうことが大切です。また歯ぎしりや歯を食いしばる癖を治す必要がありますが、これらの行為は寝ている間に無意識のうちに行ってしまうので、歯科医院でマウスピースを作り、歯ぎしりなどによる負担を減らすのが有効です。マウスピースをつけると、上下の噛み合わせが正常になるため筋肉の緊張を防ぐ効果もあります。また、口を大きく開けてあくびをしたり歌を歌ったりしない、フランスパンなどの硬いものを食べないといったことも大切です。うつ伏せに寝るのも顎関節に負担をかけるため、仰向けで寝るようにしましょう。そして急激な緊張を避ける、日々のストレスをなくすことも必要です。緊張やストレスは顎関節症だけでなく、頭痛や肩こり、腰痛などの原因にもなるので注意しましょう。

顎関節症は多くの場合、それほど深刻なことにならずに治りますが、早期発見・早期治療が大切です。重症になると手術を行う場合もあるので気をつけましょう。また多くは本人の生活習慣が原因で起こるため、生活習慣を改めるなどの努力が必要です。顎関節症を治療する場合は、歯科医院あるいは口腔外科を受診しましょう。