歯ぎしりと聞くと、あまりよいイメージを持たない人も多いでしょう。もし、乳歯が生えてきたばかりの2歳の我が子が、歯ぎしりをしていたら心配になるものです。歯がすり減って、抜けてしまったりするのではないか、と不安になる方もいるはずです。子供の歯ぎしりには3つの原因があります。まずは、噛み合わせを調整しているためです。歯が生えたばかりの頃は、これまでの吸うという動作から噛むという動作へと移っていく時期でもあります。そのため、スムーズに顎を動かすことができるように、無意識に歯ぎしりをして噛み合わせを調整していると考えられます。乳歯が生えそろって、永久歯が生えてくる時期になっても、歯の高さや位置などがなかなか安定しないため、ちょうどよい力加減で噛むことができる位置を探すため、歯ぎしりをしている場合があります。

次に、顎の骨と筋肉を強くしているということが挙げられます。歯ぎしりをしている時は、「ギシギシ」とかなり大きな音が出ます。歯ぎしりをしていると、歯と顎にはかなり強い力が加わっていると言えます。乳幼児の歯や顎は、この時期成長期であるため、強い力を加えることで顎の骨や筋肉に刺激を与えて、噛む力を鍛えていると考えられます。

3つ目の原因はストレスです。こちらは、歯ぎしりをする原因としては、一番好ましくないものであると言えます。子供は毎日元気に遊んでいて、ストレスとは無縁であると考えがちですが、大人と同様に心配事などを抱えている場合があります。弟や妹が生まれた時や、初めて保育園や幼稚園に入園した時など、新しい環境に身を置いた時に、特にストレスを感じやすいでしょう。歯ぎしりが始まった時期に、大きな環境の変化などがあった場合は、ストレスが原因となっている可能性があります。

歯ぎしりは、0歳から始まると考えられています。永久歯がしっかりと生えそろうまでに、5人に1人の割合で見られます。そのため、決して異常な行動ではありません。むしろ、成長のためには必要な行動であるとも考えられるため、基本的には放っておいても問題はないと言えます。しかし、放置していてはいけない場合もあります。歯ぎしりによって、歯がすり減っていたり、歯並びが悪くなったり、歯や顎に痛みが生じたりしている場合は、顎や骨などに何か異常が起こっている可能性もあります。歯ぎしりを自分で改善することは困難であるため、そのような症状がある時には、歯科医院などを受診するようにしましょう。