口の中に違和感があり気にしている写真
(写真提供:FineGraphicsさんによる写真ACからの写真)

 

歯ぎしりは、無意識のうち、特に睡眠時などに歯を強くこすり合わせてしまうというものです。歯ぎしりは、歯をこすり合わせる音が大きく、家族に迷惑をかけるといった問題や歯がすり減ったり折れたりしてしまうといった問題、知覚過敏や虫歯、さらには頭痛に肩こり、ほうれい線などといった様々な問題を引き起こすといわれており、このことから治療をしようと考える人も多くいます。しかし、歯ぎしりの恐ろしさは、それだけではありません。歯ぎしりを、気づかぬうちにし続けていると、いつの間にか口の中に盛り上がるこぶができているといった可能性もあります。

口の中、主に歯の内側の歯肉の部分や歯茎部分に盛り上がりのこぶができていることもあり、一見炎症と勘違いする人もいます。これは、骨隆起と呼ばれるもので、歯ぎしりの症状のひとつです。骨隆起は、単なる肉の塊ではありません。歯茎にできてしまった骨のふくらみのことで、触ると硬いので、このことから炎症や腫瘍との違いを確認することができます。歯ぎしりをし続けると、長期間にわたり強い力があごの骨に加わり続けることによって、その刺激によって骨がふくらみ、こぶのようになってしまったものが、骨隆起です。なお、骨隆起ができる場所によって、細かく名称が異なります。

下あごの内側にできたのならば下顎隆起、上あごの中心部分にできたのならば口蓋隆起、歯茎にできたのならば歯槽隆起と呼ぶことが一般的です。骨隆起ができていたとしても、単なるこぶができているだけならば問題ないと考える人もいますが、そのようなことはありません。骨隆起の部分は、歯茎が薄くなっている可能性があるので、何かものが当たると痛みを感じることもあります。食事をとるごとに痛みを生じることもあるので、軽く見ると常に痛みに悩まされる可能性もあります。また、一度骨隆起ができると、膨らむことはあっても小さくなることはありません。

骨隆起は腫瘍や疾患ではないので、できてもおおよその場合は切除することなく経過観察となります。痛みなどにより生活に支障を及ぼす場合には治療が行われることが多いです。入れ歯が骨隆起に当たりうまく装着できない場合や口内炎が出来やすくなった、活舌が悪くなったという場合が、当てはまります。これらのことから、骨隆起は、できないように予防することが重要です。歯ぎしりをしないようにマウスピースを装着するほか、食いしばっていることが多い人は、力を緩め、リラックスするように心がけることが推奨されています。